株式ファナック会社

日本の製造業を支える巨人：株式ファナック会社

株式ファナック会社。その名を聞けば、多くの人が黄色いロボットアームを思い浮かべるだろう。工場自動化の代名詞とも言える産業用ロボットの分野において、世界トップクラスのシェアを誇るこの企業は、日本の、そして世界の製造業を支える立役者の一人と言えるだろう。

創業から現在まで：NC装置と共に歩む歴史

株式ファナック会社の歩みは、1956年に富士通の社内事業としてスタートした。当初は工作機械の数値制御（NC）装置の開発を手がけ、1972年に富士通から独立。「ファナック」という社名は、Factory Automation Numerical Controlの頭文字から取られたものである。その後もNC装置の開発・製造で着実に業績を伸ばし、1970年代後半には世界トップシェアを獲得。この分野における圧倒的な地位を確立した。

ロボット事業への進出と成長

NC装置で培った技術を活かし、株式ファナック会社は1970年代後半から産業用ロボットの開発に着手する。1977年には、電気油圧サーボ方式を採用した初の国産産業用ロボットを開発。その後も、高性能化、多機能化、使いやすさを追求したロボットを次々と市場に投入し、自動車産業を中心に需要を拡大していった。特に、1990年代後半に開発した「黄色いロボット」は、その高い信頼性と耐久性から世界中で高い評価を受け、株式ファナック会社の代名詞となった。

「黄色いロボット」だけが株式ファナック会社ではない：幅広い事業展開

株式ファナック会社の事業は、産業用ロボットだけにとどまらない。工作機械の中枢を担うNC装置、ロボットや工作機械の高精度な動きを支えるサーボモーター、レーザー発振器など、工場自動化に必要な幅広い製品群を提供している。これらの製品は、自動車、航空機、家電、食品など、様々な産業の製造現場で活躍している。

IoT時代の到来と新たな挑戦

近年、製造業ではIoTやAIといった技術革新が進み、工場のスマート化が急速に進展している。株式ファナック会社もこの流れを捉え、IoTプラットフォーム「FIELD system」を開発。自社製品だけでなく、他社の機器やシステムとの連携を可能にすることで、工場全体の最適化や効率化に貢献している。また、AIを活用したロボットの知能化や、工場の自動化を支援するソフトウェアの開発にも力を入れている。

未来を見据え、進化を続ける株式ファナック会社

常に時代の変化を先取りし、革新的な技術を生み出し続けてきた株式ファナック会社。その挑戦は、これからも止まることはない。製造現場のさらなる進化を牽引し、日本の、そして世界のモノづくりを支え続けるだろう。