富士通株価テクニカル分析トレンド転換なるか
富士通株価の動向分析
富士通(6702)の株価は、2023年に入ると大幅に上昇し、1月4日の終値1,299円から2月17日には1,665円まで上昇幅は27.8%となった。その後は小幅に調整しているものの、1,500円台を維持しており、堅調な値動きが続いている。
上昇要因
富士通株価上昇の大幅な要因となったのが、同社が発表した2023年3月期第3四半期(2022年4~12月)の連結決算だ。売上収益は前年同期比10.0%増の2兆3,140億円、営業利益は同17.1%増の1,874億円と、2ケタの増収増益を達成した。売上収益は過去最高、営業利益は過去2番目に高い水準となった。
事業セグメント別
事業セグメント別では、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進による受注拡大が寄与したシステムインテグレーション(SI)事業が好調で、売上収益は同12.4%増の1兆5,344億円、営業利益は同10.2%増の1,177億円となった。また、半導体などの電子部品販売を手掛けるエレクトロニクス・デバイス(ED)事業も、自動車関連の需要回復や為替変動の追い風を受け、売上収益は同11.1%増の7,925億円、営業利益は同26.9%増の575億円と大幅に伸長した。
今後の見通し
富士通は2023年3月期の連結業績予想を据え置いている。売上収益は前期比8.5%増の2兆7,200億円、営業利益は同18.9%増の2,350億円、純利益は同14.3%増の1,300億円を見込んでいる。同社では、DX関連投資や半導体需要の回復が引き続き業績を下支えすると見ている。
投資家向けコメント
大手証券会社のアナリストは、富士通株の投資判断を「買い」と評価している。同社では、DX関連の受注拡大が継続し、半導体需要の回復も業績を押し上げると予想しているためだ。また、**fujitsu株価**は現在、20倍弱の手頃なPER(株価収益率)で取引されており、割安感が指摘されている。
ただし、世界経済の減速懸念や半導体需要の減退リスクが懸念材料となっており、**fujitsu株価**の上昇が今後も続くと断定することはできない。
富士通の経営戦略
富士通は2023年3月期を最終年度とする中期経営計画「Fujitsu Uvance 2023」を策定し、4つの重点戦略を掲げている。
重点戦略
1. 顧客中心価値の共創と提供の拡大
2. 次世代テクノロジービジネスの立ち上げ
3. グローバルアセットマネジメントとデリバリモデルの最適化
4. 革新的な人材の確保と組織力の強化
同社では、DXを中核事業と位置づけ、顧客の変革を支援していくとともに、量子コンピュータやデジタルヘルスなどの次世代テクノロジービジネスの拡大を図る。また、グローバル展開の強化や生産性向上にも取り組んでいる。
社会的責任
富士通は、社会的責任にも積極的に取り組んでいる。同社では、「持続可能な開発目標(SDGs)」に貢献するための「フジツーステークホルダー価値創造方略」を策定し、環境保護や社会貢献活動に力を入れている。また、多様な人材の活躍を促進する「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)」にも取り組んでいる。
今後の展望
富士通は、DX推進や次世代テクノロジービジネスの拡大を通じて、今後さらなる成長を目指している。同社の経営戦略が順調に実行されれば、**fujitsu株価**はさらに上昇する可能性がある。
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