7775株価テクニカル分析トレンド転換なるか

7775株価分析：企業概要と今後の展望

本稿では、精密測定機器メーカーである株式会社リオン（証券コード：7775）の7775株価について、企業概要、事業内容、業績動向、今後の展望などを分析し、投資判断の材料を提供することを目的とする。

1. 企業概要

株式会社リオンは、1944年に創業した音響・振動計測機器のリーディングカンパニーである。同社の製品は、自動車、家電、建設、環境など幅広い分野で使用されており、国内外で高い評価を得ている。近年では、医療機器やエネルギー関連分野にも進出するなど、事業の多角化にも積極的に取り組んでいる。

2. 事業内容

リオンの事業は、大きく分けて「音響振動計測機器事業」と「医用機器事業」の2つに分類される。

2.1. 音響振動計測機器事業

音響振動計測機器事業は、リオンの主力事業であり、売上高の約7割を占めている。同社は、騒音計、振動計、マイクロホン、スピーカーなどの幅広い製品群を有しており、自動車、家電、建設機械、鉄道など様々な業界の顧客に製品を提供している。近年では、IoTやAI技術を活用した製品開発にも注力しており、更なる事業拡大を目指している。

2.2. 医用機器事業

リオンは、1960年代から補聴器の開発・販売を開始し、医用機器事業にも長年取り組んでいる。現在では、補聴器以外にも、聴力検査機器、平衡機能検査機器など、耳鼻咽喉科領域を中心に様々な医療機器を提供している。高齢化社会の進展に伴い、医療機器市場は今後も成長が見込まれており、リオンにとっても重要な事業となっている。

3. 業績動向

リオンの2023年3月期の連結業績は、売上高470億円、営業利益60億円と、いずれも過去最高を更新した。好調な業績の背景には、主力の音響振動計測機器事業が、自動車業界の電動化や自動運転技術の開発需要を取り込み、売上を伸ばしたことが挙げられる。また、医用機器事業も、補聴器の販売台数増加や新製品の投入効果により、増収を達成している。

4. 今後の展望

リオンは、2024年3月期連結業績予想を、売上高500億円、営業利益70億円と発表しており、更なる成長を見込んでいる。音響振動計測機器事業では、5GやIoT関連の需要増加に対応した製品開発や、海外市場での販売拡大を強化する方針だ。医用機器事業では、補聴器の新製品開発や、海外市場での販売体制強化などに取り組むことで、更なる収益拡大を目指す。

5. 投資判断

リオンの7775株価は、2023年に入ってから上昇傾向で推移しており、今後の業績拡大への期待感が高まっている。PER、PBRなどの指標で見ても割高感はなく、中長期的な投資対象としても魅力的と言えるだろう。