確定申告株式譲却損益計算方法選択一般総合課税における留意点

確定申告株式一般総合課税とは

毎年2月中旬から3月中旬にかけて行われる確定申告。給与所得者であれば年末調整で済むケースが多いですが、株式投資を行っている場合は、確定申告株式一般総合課税の対象となるケースがあります。これは、株式投資によって得た利益に対して税金を納める必要があることを意味します。今回は、確定申告株式一般総合課税の概要や計算方法、注意点などを詳しく解説します。

確定申告株式一般総合課税の対象となる人

確定申告株式一般総合課税の対象となるのは、以下のいずれかに該当する人です。

1. 特定口座を利用せずに株式投資を行っている人

証券会社で口座開設する際、「特定口座」と「一般口座」の選択ができます。特定口座では、年間の取引報告書を提出することで、証券会社が自動的に税金の計算を行ってくれます。一方、一般口座を利用している場合は、自分で確定申告を行う必要があります。

2. 年間の譲渡益が20万円を超える人

特定口座を利用していても、年間の譲渡益（売却益と配当金などの合計）が20万円を超える場合は確定申告が必要です。20万円以下の場合は確定申告は不要ですが、確定申告を行うことで税金が還付される可能性もあります。

確定申告株式一般総合課税の計算方法

確定申告株式一般総合課税では、株式の売却益や配当金などの利益に対して、約20%の税率で課税されます。計算方法は以下の通りです。

課税所得 = 株式の譲渡収入 - 取得費 - 譲渡費用

所得税 = 課税所得 × 税率（約20%）

取得費とは、株式を購入した際の価格に加えて、売買手数料や印紙税などの費用も含めた金額です。譲渡費用は、株式を売却した際に証券会社に支払う手数料などを指します。

確定申告株式一般総合課税を行う際の注意点

1. 損益通算と繰越控除

確定申告株式一般総合課税では、他の所得と損益通算を行うことができます。例えば、給与所得が300万円で、株式投資で100万円の損失が出た場合、所得は200万円となり、税金の負担を軽減することができます。また、損失を翌年以降に繰り越して控除することも可能です。

2. 特定口座と一般口座の損益通算

特定口座と一般口座の両方で株式投資を行っている場合、それぞれの口座で損益通算を行うことはできません。ただし、特定口座内の損益通算、一般口座内の損益通算は可能です。

3. 配当控除の適用

株式の配当金を受け取った場合、確定申告を行うことで「配当控除」を受けることができます。配当控除とは、配当金に対して一定の控除を受けることで、税金の負担を軽減する制度です。

まとめ

確定申告株式一般総合課税は、株式投資で利益を得ている人が対象となります。確定申告は複雑な手続きも多いですが、正しく理解することで、無駄な税金を支払うことなく、投資効率を高めることができます。