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期限後申告株式発行と種類株式設計活用事例

更新:2024-06-08 04:31:27読む:69

期限後申告株式とは

期限後申告株式とは、会社法上の制度の一つで、株式会社が発行する株式のうち、設立時や募集株式の発行時において、払込期日までに払込がなかったために失効した株式について、一定の要件のもとで、その失効の効果を消滅させ、当該株式を有効なものとして復活させることができる制度です。簡単に言えば、一度は失効した株式を、後から一定の手続きを踏むことで復活させることができる制度と言えるでしょう。

期限後申告株式の発生原因

期限後申告株式が発生する原因は、主に以下の2つが考えられます。

単純な払込忘れ:設立時や増資時の出資者が、単に払込期日を忘れてしまっていた場合。

資金調達の遅延:設立時や増資時に、出資者が予定していた資金調達が遅延し、払込期日までに払込ができなかった場合。

いずれの場合も、会社としては、失効した株式をそのまま放置しておくことは、資本金の減少や株主構成の変更などの不利益が生じる可能性があります。そこで、期限後申告株式の制度を利用することで、これらの不利益を回避することができます。

期限後申告株式の手続き

期限後申告株式を有効にするためには、以下の手続きが必要となります。

株主総会の決議:期限後申告株式を有効とする旨の株主総会の特別決議が必要です。

期限後申告:失効した株式の株主は、会社に対して、期限後申告書を提出する必要があります。期限後申告書には、払込金額、払込期日、遅延理由などを記載する必要があります。

遅延損害金の支払い:失効した株式の株主は、会社に対して、遅延損害金を支払う必要があります。遅延損害金の額は、会社法で定められた利率によって計算されます。

これらの手続きが完了すると、期限後申告株式は有効となり、当該株式の株主は、株主としての権利を行使することができるようになります。

期限後申告株式のメリット・デメリット

メリット

期限後申告株式のメリットは、会社側、株主側双方にとって存在します。

会社側:資本金の減少や株主構成の変更を回避できる。

株主側:失効した株式を復活させ、株主としての権利を回復できる。

デメリット

一方で、期限後申告株式には以下のようなデメリットも存在します。

手続きが煩雑である:株主総会の開催や遅延損害金の支払いなど、手続きが煩雑で時間と費用がかかる。

遅延損害金が発生する:失効した株式の株主は、会社に対して、遅延損害金を支払う必要がある。

期限後申告株式に関する注意点

期限後申告株式を利用する際には、以下の点に注意する必要があります。

期限後申告株式

申告期限:期限後申告には期限があります。期限内に手続きを行わないと、失効した株式を復活させることができなくなります。

期限後申告株式

遅延損害金の利率:遅延損害金の利率は、会社法で定められています。利率は、法定利率よりも高くなる場合があります。

期限後申告株式

専門家への相談:期限後申告株式の手続きは複雑なため、弁護士や司法書士などの専門家に相談することをおすすめします。

期限後申告株式は、失効した株式を復活させることができる有用な制度ですが、手続きが複雑で注意すべき点も多いため、事前にしっかりと制度内容を理解しておくことが重要です。

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