株式グリーンシート

株式グリーンシートとは

株式グリーンシートとは、正式名称を「プロ向け市場以外の市場区分」といい、東京証券取引所（東証）が運営する株式市場の一つです。東証には、市場第一部、市場第二部、マザーズ、JASDAQ（ジャスダック）といった上場市場に加え、株式グリーンシートという非上場市場が存在します。

株式グリーンシートの特徴

株式グリーンシートは、上場市場のような厳しい上場審査基準がなく、比較的簡便な手続きで株式を公開できることが特徴です。そのため、創業間もないベンチャー企業や中小企業にとって、資金調達の手段として活用されることがあります。

株式グリーンシートのメリット

株式グリーンシートへの登録には、以下のようなメリットがあります。

資金調達手段の多様化：株式発行による資金調達が可能となり、銀行借入に依存した資金調達からの脱却を図ることができます。

企業の知名度向上：株式公開により、企業の知名度向上やブランドイメージの向上が期待できます。

人材の確保：株式公開は、優秀な人材を獲得するためのアピールポイントとなります。

企業価値の明確化：株式公開により、企業価値が明確化され、M&Aなどの際に有利に働く可能性があります。

株式グリーンシートのリスク

一方、株式グリーンシートへの登録には、以下のようなリスクも存在します。

情報開示の負担増加：株式公開企業には、財務諸表などの情報開示が義務付けられており、企業にとって大きな負担となります。

株価の変動リスク：株式公開後は、株価が市場の動向に左右されるため、企業価値が不安定になる可能性があります。

hostile takeover のリスク：株式公開により、敵対的な買収の対象となるリスクが高まります。

株式グリーンシートの区分

株式グリーンシートは、以下の3つの区分に分けられます。

グロース市場：成長が期待される企業を対象とした市場

スタンダード市場：一定の規模と収益力を有する企業を対象とした市場

プライム市場：上場市場へのステップアップを目指す企業を対象とした市場

各市場には、それぞれ異なる上場基準や審査基準が設けられています。

株式グリーンシートへの登録

株式グリーンシートに登録するためには、証券会社を通じて申請を行う必要があります。申請書類には、事業計画書や財務諸表などの提出が求められます。また、証券会社による審査が行われ、適合性が認められた企業のみが登録を許可されます。

株式グリーンシートの現状と展望

近年、株式グリーンシートへの登録企業数は増加傾向にあります。これは、ベンチャー企業の増加や、中小企業の資金調達ニーズの高まりなどが背景にあると考えられます。今後、株式グリーンシートは、成長企業にとって重要な資金調達手段としての役割を担っていくことが期待されます。