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非上場会社株式評価方法

更新:2024-06-15 03:16:02読む:167

非上場会社株式の評価方法について

非上場会社の株式評価は、企業価値評価のプロセスにおいて非常に重要な要素です。上場企業のように市場で自由に取引されないため、その評価は複雑で、様々な要因を考慮する必要があります。本稿では、非上場会社株式評価方法の基本的な考え方、主要な評価方法、そして実務上の留意点について解説していきます。

非上場会社株式評価の目的

非上場会社株式の評価が必要となる場面は多岐にわたります。例えば、M&A、事業承継、相続、株式公開準備など、企業のライフサイクルの様々な局面で、株式の適正な価値を把握することが求められます。目的によって、重視される評価方法や前提条件が異なる場合もあるため、目的に応じた適切な評価手法を選択することが重要です。

主な評価方法

非上場会社株式評価方法には、大きく分けて、コストアプローチ、インカムアプローチ、マーケットアプローチの3つのアプローチがあります。それぞれの概要と特徴は以下の通りです。

1. コストアプローチ

コストアプローチは、企業の純資産価値に基づいて株式価値を評価する方法です。貸借対照表の資産から負債を差し引いた純資産をベースに、それぞれの資産・負債を時価評価し直すことで、より実態に即した企業価値を算出します。比較的簡便な方法ですが、将来の収益力や成長性は考慮されないため、企業の将来性を適切に評価できない場合があります。

2. インカムアプローチ

インカムアプローチは、企業の将来の収益力に基づいて株式価値を評価する方法です。将来のキャッシュフローを現在価値に割り引くことで、現在の企業価値を算出します。将来の収益予測が評価結果を左右するため、予測の精度が重要となります。割引率の設定も重要な要素であり、一般的には、類似の上場企業の資本コストや、リスクフリーレートにリスクプレミアムを加味したレートなどが用いられます。

3. マーケットアプローチ

マーケットアプローチは、類似の上場企業や過去のM&A事例を参考に、株式価値を評価する方法です。類似企業の株価や財務指標を分析し、対象企業との比較を通じて、企業価値を推定します。市場の動向や企業の個別事情を反映した評価が可能ですが、適切な類似企業やM&A事例が存在しない場合、評価が困難になることがあります。

実務上の留意点

非上場会社株式評価方法の実務においては、上記で紹介した評価方法に加えて、以下の点に留意することが重要です。

評価対象となる株式の権利内容

議決権の有無や種類、配当金の受領権など、株式の種類によって権利内容が異なるため、評価額に影響を与える可能性があります。

支配権の有無

非上場会社株式評価

株式の保有比率によって、経営への影響力が異なり、支配権を有するかどうかで評価額は大きく変動します。一般的に、支配権を有する株式は、そうでない株式よりも高い評価額となります。

非上場会社株式評価

流動性の低さ

非上場会社株式は、市場で自由に売買できないため、流動性が低いという特徴があります。そのため、上場企業の株式と比較して、ディスカウントを考慮する必要があります。

非上場会社株式評価の専門家

非上場会社株式評価方法は、複雑な計算や専門的な知識を必要とするため、専門家に依頼することが一般的です。公認会計士や税理士などの専門家は、豊富な知識と経験に基づき、適正な評価額を算出します。また、評価額の根拠資料の作成や、税務上のアドバイスなども提供しています。非上場会社株式の評価が必要な際は、専門家に相談することをお勧めします。

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