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株式公募売出違い

更新:2024-06-08 03:27:21読む:164

株式公募と株式売出:資金調達における二つの選択肢

企業が事業を拡大したり、新たな投資を行ったりする際には、資金調達が必要不可欠です。資金調達の方法は様々ですが、株式市場を通じて資金を調達する方法として、株式公募と株式売出の二つが挙げられます。今回は、この二つの資金調達方法について、その違いやメリット・デメリットなどを詳しく解説していきます。

1. 株式公募とは

株式公募とは、企業が不特定多数の投資家を対象に、新たに株式を発行して資金調達を行う方法です。新規に株式を発行するため、発行済株式数が増加し、一株当たりの価値が希薄化する可能性があります。これを「希薄化」と呼びます。しかし、企業にとっては、借入金のように返済義務がない資金を調達できるというメリットがあります。

2. 株式売出とは

一方、株式売出とは、既存の株主が保有している株式を、不特定多数の投資家に売却することで資金調達を行う方法です。この場合、企業自身は新たな株式を発行しないため、発行済株式数は変わらず、希薄化は起こりません。しかし、既存株主の持ち株比率が低下するため、経営支配権の維持に影響を与える可能性があります。

株式公募と株式売出の違い

株式公募と株式売出の大きな違いは、資金調達の主体と希薄化の有無です。株式公募は企業自身が資金調達の主体となり、希薄化が発生します。一方、株式売出は既存株主が資金調達の主体となり、希薄化は発生しません。

また、手続きの面でも違いがあります。株式公募は、証券取引所への上場審査や目論見書の提出など、複雑な手続きが必要となります。一方、株式売出は、株式公募に比べて手続きが簡素化されています。

それぞれのメリット・デメリット

株式公募のメリット・デメリット

メリット

多額の資金を一度に調達できる

株式公募

返済義務がない資金を調達できる

企業の知名度向上につながる

デメリット

希薄化が発生する可能性がある

手続きが複雑で時間と費用がかかる

株式市場の状況に左右される

株式売出のメリット・デメリット

メリット

希薄化が発生しない

手続きが比較的簡単である

短期間で資金調達が可能

デメリット

調達できる資金が限られる

既存株主の持ち株比率が低下する

株式市場の状況に左右される

どちらを選択すべきか

株式公募と株式売出のどちらを選択すべきかは、企業の置かれている状況や資金調達の目的によって異なります。多額の資金を調達したい場合は株式公募、希薄化を避けたい場合は株式売出といったように、それぞれのメリット・デメリットを比較検討し、最適な方法を選択することが重要です。

資金調達は、企業の成長にとって非常に重要な要素です。株式公募と株式売出の違いを理解し、それぞれのメリット・デメリットを踏まえた上で、最適な資金調達方法を選択していくことが大切です。

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