権利確定日株価とは

権利確定日株価とは、株式を保有しているかどうかによって、特定の権利が得られるかどうかの分岐点となる株価のことです。具体的には、配当金や株式の割当を受け取る権利を得られるかどうかの基準となる株価です。

権利確定日株価の算出方法

権利確定日株価は、以下のように算出されます。

権利確定日株価 = 前日終値 + 配当金相当額（株式1株当たり）

配当金相当額は、以下の方法で計算できます。

配当金相当額 = 配当予想額 ÷ 1株当たり年間予想配当回数

権利確定日株価の重要性

権利確定日株価は、投資家にとって重要な指標です。権利確定日株価を把握することで、以下のことがわかります。

配当金を受け取ることができるかどうか

株式の割当を受けることができるかどうか

権利付き株と権利落ち株の価格差

特に、配当金を受け取るかどうかは投資家にとって大きな関心事です。配当利回りを計算するときに、権利確定日株価が重要な指標になります。配当利回りとは、配当金の額面金額を権利確定日株価で割ったものです。

配当利回り = 配当金÷権利確定日株価

配当利回りが高いほど、投資家が配当金から得られる利益が大きくなります。

権利確定日株価と権利付き株・権利落ち株

権利確定日株価が関係する用語として、「権利付き株」と「権利落ち株」があります。

権利付き株は、権利確定日株価として発表された株価で取引されている株です。権利落ち株は、権利確定日株価から配当金相当額が差し引かれた株価で取引されている株です。つまり、権利落ち株は権利付き株よりも安くなります。

権利確定日株価が発表されると、多くの投資家が権利付き株を権利落ち株に切り替えます。これは、配当金相当額を確定するためのものです。投資家は権利付き株を持っていると、配当金相当額を上乗せで売却することで、実質的に配当金を受け取ることができます。

権利確定日株価と投資戦略

投資家は、権利確定日株価を活用して投資戦略を立てることができます。たとえば、以下の戦略があります。

配当狙いの投資：権利確定日株価が発表される前に権利付き株を購入し、権利確定日株価で権利落ち株に切り替えて配当金を受け取る。

値上がりを狙いの投資：権利確定日株価が発表される前に権利付き株を購入し、権利落ち株よりも高くなるまで保有して売却する。

損失回避のための投資：権利確定日株価が発表される前に権利付き株を買い、権利落ち株に切り替えることで、配当相当額を損失から相殺する。

まとめ

権利確定日株価は、株式投資において重要な指標です。権利確定日株価を把握することで、投資家は配当金や株式の割当を受け取る権利を得られるかどうかを判断し、投資戦略を立てることができます。