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株式売却相続所得税の税務上の取扱い

更新:2024-06-08 03:10:07読む:147

株式売却と相続所得税

株式投資は、資産運用の一つの手段として多くの人に利用されています。株式投資で利益を得るためには、売却益を狙う方法と、配当金を受け取る方法の二つがあります。ここでは、株式売却益に焦点を当て、特に相続と関わりの深い株式売却相続所得税について詳しく解説していきます。

株式売却益と税金

株式を売却して利益が出た場合、その利益は「譲渡所得」として所得税の対象となります。株式売却益にかかる税金は、原則として「申告分離課税」が適用され、税率は一律20.315%(所得税15.315%、住民税5%)です。ただし、年間の譲渡所得が20万円以下の場合には、確定申告を行うことで所得税が還付される場合があります。

相続と株式売却

相続が発生した場合、被相続人が保有していた株式は相続財産の一部となります。相続人は、相続した株式を保有し続けるか、売却するかを選択することができます。相続した株式を売却した場合、その売却益は相続財産の一部とみなされ、株式売却相続所得税の対象となります。

株式売却

相続時の株式評価

相続税の計算において、相続財産である株式は、相続開始日における時価で評価されます。上場株式の場合は、原則として相続開始日の終値が評価額となります。非上場株式の場合は、会社の規模や業績、類似会社の株価などを考慮して評価額が算定されます。

株式売却時の取得費加算の特例

相続した株式を売却した場合、本来であれば相続時の株式評価額が取得費となります。しかし、相続税法には「取得費加算の特例」という制度があり、一定の要件を満たすことで、被相続人が株式を取得した当時の価格を取得費として算入することができます。この特例を利用することで、株式売却益を圧縮し、株式売却相続所得税の負担を軽減することができます。

株式売却相続所得税の計算方法

株式売却相続所得税は、以下の計算式で算出されます。

株式売却相続所得税 = (株式売却価格 - 取得費 - 売却にかかった費用)× 20.315%

取得費には、前述の取得費加算の特例を利用した場合、被相続人が株式を取得した当時の価格が適用されます。

株式売却相続所得税の節税対策

株式売却相続所得税の負担を軽減するためには、いくつかの節税対策を検討する必要があります。主な節税対策としては、以下のものがあります。

1. 取得費加算の特例の活用

前述の通り、取得費加算の特例を利用することで、株式売却益を圧縮し、株式売却相続所得税の負担を軽減することができます。相続した株式を売却する際には、必ずこの特例が適用できるかどうかを確認しましょう。

2. 複数年に分けて売却する

株式を一度にまとめて売却すると、その年の所得が大きく増加し、税負担が大きくなってしまいます。そのため、複数年に分けて売却することで、所得の平準化を図り、税負担を軽減することができます。

3. 損失との相殺

株式売却によって損失が発生した場合、その損失を他の所得と相殺することができます。これを「損益通算」といいます。損益通算を行うことで、所得全体を圧縮し、税負担を軽減することができます。

まとめ

株式売却相続所得税は、相続と株式投資の両方にまたがる複雑な税金です。相続した株式を売却する際には、事前に税金の仕組みや節税対策についてしっかりと理解しておくことが重要です。専門家のアドバイスを受けることも有効な手段と言えるでしょう。

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