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株式償還請求権

更新:2024-06-08 03:29:25読む:143

株式償還権の概要

株式償還権

株式償還権とは、株式会社が発行した株式を、会社側が株主の意思にかかわらず、強制的に買い戻すことができる権利のことです。これは、会社法上の制度であり、定款に定めることで、会社は株式償還権を行使することができます。

株式償還権の目的

企業が株式償還権を定款に定める目的は様々ですが、主なものとしては以下の点が挙げられます。

1. 資本効率の向上

株式を償還することで、自己資本比率が低下し、資本効率が向上します。これは、ROE(自己資本利益率)の向上に繋がり、企業価値の向上に貢献します。

2. 株価の維持・向上

市場に流通している株式数を減らすことで、一株当たりの価値を高め、株価の維持・向上を図ることができます。

3. 敵対的買収への対策

敵対的買収を仕掛けようとする者に対して、株式償還権を行使することで、その者の持ち株比率を低下させ、買収を防ぐ効果が期待できます。

株式償還権の種類

株式償還権には、大きく分けて以下の2つの種類があります。

1. 全部取得条項付株式

会社が、特定の種類の株式の全部を取得することができる権利を定めたものです。この場合、会社は、株主総会の決議と株主への対価の提供のみで、株式を強制的に取得することができます。

2. 一部取得条項付株式

会社が、特定の種類の株式の一部を取得することができる権利を定めたものです。この場合、会社は、株主総会の決議と株主への対価の提供に加えて、株主からの同意を得る必要があります。

株式償還権の行使

株式償還権を行使するためには、会社法で定められた手続きを踏む必要があります。主な手続きは以下の通りです。

1. 株主総会の決議

株式償還権を行使するためには、株主総会において、償還する株式の種類、数、価格などを決議する必要があります。

2. 株主への通知

株式償還権

株主総会で株式償還権の行使が決議された場合には、会社は、償還する株式の株主に対して、償還の内容を通知する必要があります。

3. 対価の提供

会社は、通知した償還価格で、株主に対して対価を提供する必要があります。対価は、原則として金銭で提供されますが、定款で定めることにより、株式その他の財産で提供することもできます。

株式償還権のメリット・デメリット

株式償還権には、企業にとってメリットとデメリットの両面があります。

メリット

前述の通り、資本効率の向上、株価の維持・向上、敵対的買収への対策などが挙げられます。

デメリット

株式償還権

株主の権利を制限する可能性があること、資金調達の柔軟性が低下する可能性があること、少数株主が不利益を被る可能性があることなどが挙げられます。

まとめ

株式償還権は、企業にとって有用な制度ですが、その行使には慎重な判断が必要です。企業は、株式償還権のメリット・デメリットを十分に理解した上で、適切な判断を行う必要があります。

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