ホームページ > 株価

株式約定受渡日における決済システムの高度化動向

更新:2024-06-08 01:15:57読む:180

株式約定受渡日とは

株式投資において、株式の売買契約を締結してから実際に株式の受け渡しが行われるまでには、一定の期間が必要です。この期間は「約定日から受渡日までの期間」と呼ばれ、日本では一般的に「3営業日目」とされています。そして、実際に株式の受け渡しが行われる日を「株式約定受渡日」と呼びます。

株式約定受渡日の仕組み

株式市場では、投資家が証券会社を通じて株式の売買注文を出します。注文が成立すると、証券会社間で売買契約が締結されます。しかし、この時点ではまだ株式の所有権は移転していません。

売買契約が締結された後、証券会社は証券保管振替機構(ほふり)を通じて、売買された株式の決済処理を行います。そして、株式約定受渡日に、ほふりが保有する株券口座を通じて、売主の口座から買主の口座へ株式が移転されます。

株式約定受渡日の重要性

株式投資を行う上で、株式約定受渡日を理解することは非常に重要です。なぜなら、株式約定受渡日は、以下の点に影響を与えるからです。

1. 資金の流動性

株式を購入する場合、株式約定受渡日までに証券会社に購入代金を支払う必要があります。そのため、株式約定受渡日を考慮して、資金計画を立てることが重要です。

2. 配当金の受け取り

株式投資

株式には、保有している期間に応じて配当金が支払われる場合があります。配当金を受け取るためには、株式約定受渡日までに株式を保有している必要があります。

3. 株主総会の議決権

株式を保有していると、株主総会で議決権を行使することができます。議決権を行使するためには、基準日において株式を保有している必要があります。基準日は、株式約定受渡日とは異なりますので注意が必要です。

株式約定受渡日とT+2

近年、国際的な証券市場の統合が進展する中、日本でも海外の証券市場との取引を円滑に行うために、決済期間の短縮が求められています。

そこで、日本でも2018年10月より、株式約定受渡日を「約定日から3営業日目」から「約定日から2営業日目」に短縮する「T+2」が導入されました。これにより、海外投資家にとって日本市場への投資がしやすくなるとともに、日本企業にとっても海外からの資金調達が容易になることが期待されています。

株式約定受渡日に関する注意点

株式投資を行う際には、株式約定受渡日に関する以下の注意点を押さえておく必要があります。

1. 休日の影響

株式約定受渡日は、土日祝日や市場休場日を除く営業日ベースで計算されます。そのため、休日の関係で株式約定受渡日が通常よりも遅くなる場合があります。

2. システム障害

証券会社のシステム障害や、ほふりのシステム障害が発生した場合、株式約定受渡日が遅延する可能性があります。

3. 倒産リスク

売買契約を締結した証券会社が倒産した場合、株式約定受渡日までに株式の受け渡しや代金の決済が行われない可能性があります。

まとめ

株式約定受渡日は、株式投資を行う上で非常に重要な概念です。株式約定受渡日を理解することで、資金計画を適切に行ったり、配当金や議決権などの株主としての権利を適切に行使したりすることができます。

株式投資を行う際には、株式約定受渡日に関する注意点を理解した上で、取引を行うようにしましょう。

Tagsカテゴリ