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連結財務諸表における小会社株式追加取得のれんの会計処理

更新:2024-06-08 00:54:26読む:160

小会社株式追加取得のれん:連結財務諸表における認識と測定

近年、企業のM&Aが活発化する中で、小会社株式追加取得のれんに関する会計処理の重要性が高まっています。本稿では、小会社株式追加取得のれんの認識と測定について、連結財務諸表作成時の観点から解説します。

1. 小会社株式追加取得のれんとは

まず、小会社株式追加取得のれんの定義について確認します。企業会計基準委員会(ASBJ)が公表している企業会計基準適用指針第2号「連結財務諸表」において、小会社株式追加取得のれんは、「取得日以後における支配取得日から報告期末までの間に、当該子会社又は当該子会社の他の株主に対して、支配取得日における支配取得に係る対価とは別に、追加的に取得した株式に係る取得対価と、追加的に取得した株式に対応する取得日における純資産の帳簿価額との差額として定義されています。つまり、既に子会社となっている企業の株式を追加取得する際に、支払った対価が、追加取得した株式に対応する純資産の帳簿価額を超過する場合に、その差額が小会社株式追加取得のれんとして認識されます。

2. 認識と測定

小会社株式追加取得のれんは、取得原価基準で測定されます。具体的には、追加取得した株式の取得対価から、追加取得した株式に対応する取得日における純資産の帳簿価額を控除した金額となります。取得対価には、現金等の対価だけでなく、取得のために直接発生した費用(例えば、仲介手数料、コンサルティング費用等)も含まれます。また、取得日における純資産の帳簿価額は、取得日に子会社が作成した個別財務諸表の金額に基づいて算定されます。

3. 会計処理

小会社株式追加取得のれん

小会社株式追加取得のれんは、連結財務諸表において、無形固定資産として計上されます。取得後は、毎期末に減損の兆候の有無を評価し、減損の兆候が認められる場合には、減損損失を計上します。減損損失の算定方法については、企業会計基準第18号「減損会計」等の関連する会計基準に従う必要があります。

4. 税効果会計

小会社株式追加取得のれんは、税効果会計の対象となります。法人税法上、小会社株式追加取得のれんは、原則として計上することが認められていません。そのため、連結財務諸表上と税務上の差異が生じ、繰延税金資産または繰延税金負債を計上する必要があります。繰延税金資産または繰延税金負債の計上額は、将来減反する可能性や時期などを考慮して適切に測定する必要があります。

5. 開示

連結財務諸表においては、小会社株式追加取得のれんに関する以下の事項を開示する必要があります。

小会社株式追加取得のれんの計上額

小会社株式追加取得のれんの増減額の分析(取得による増加額、減損損失による減少額等)

小会社株式追加取得のれんの償却方法及び償却期間

小会社株式追加取得のれんの減損損失の計上状況

これらの開示事項は、投資家等の情報利用者が、企業の連結財務状況や連結経営成績を適切に理解するために重要な情報となります。

6. まとめ

小会社株式追加取得のれんは、企業のM&A戦略において重要な要素となります。連結財務諸表作成担当者は、関連する会計基準や適用指針を正しく理解し、適切な会計処理及び開示を行う必要があります。

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