株式会社形態における株式非公開制度の研究

株式会社なのに株が買えないケース

「株式会社」と聞いて、多くの人が「株主から資金を集め、事業を行う会社」というイメージを持つでしょう。しかし、実際には、株式会社なのに株が買えないケースも存在します。一体なぜなのでしょうか？本稿では、その理由や背景、具体的な事例などを交えながら詳しく解説していきます。

非公開会社の場合

株式会社なのに株が買えない最も一般的な理由は、その会社が「非公開会社」であることです。非公開会社とは、証券取引所に株式を上場しておらず、限られた株主のみで構成される会社のことを指します。株式会社には、大きく分けて「公開会社」と「非公開会社」の2種類が存在します。

公開会社は、証券取引所に株式を上場することで、不特定多数の投資家から資金調達を行うことができます。一方、非公開会社は、株式公開の義務がなく、特定の株主からの出資や金融機関からの融資など、限られた方法で資金調達を行います。

非公開会社の株式は、一般の投資家が自由に売買することはできません。そのため、「株式会社なのに株が買えない」と感じることがあるのです。非公開会社の株式は、既存の株主からの譲渡や、会社が新たに株式を発行する場合に限り、取得できる可能性があります。

公開会社でも買えないケース

実は、公開会社であっても、すぐに株が買えるとは限りません。例えば、新規上場する前の「上場準備期間中」の会社は、証券取引所に株式が上場されていませんので、一般投資家は株を購入できません。

また、会社が経営不振などで上場廃止になった場合も、株式は証券取引所で売買できなくなります。この場合も「株式会社なのに株が買えない」状況となります。上場廃止になった会社の株式は、その後、店頭市場で取引される場合もありますが、流動性が低く、売買が難しいケースが多いです。

株式会社の種類と株式公開

株式会社は、さらに「公開会社」と「非公開会社」に分類されます。公開会社は、証券取引所に株式を上場している会社で、誰でも自由に株式を売買することができます。一方、非公開会社は、株式を上場しておらず、限られた株主しか株式を保有していません。そのため、株式会社なのに株が買えないという状況が発生するのです。

公開会社のメリット・デメリット

公開会社のメリットは、不特定多数の投資家から資金調達ができるため、事業拡大や設備投資などの資金需要に柔軟に対応できる点です。また、知名度や信用力の向上も見込めます。一方、デメリットとしては、上場するための費用や時間、労力がかかる点や、株主からの要求に対応する必要があり、経営の自由度が低下する可能性がある点などが挙げられます。

非公開会社のメリット・デメリット

一方、非公開会社のメリットは、公開会社のような厳しい情報開示義務がなく、経営の自由度が高い点です。また、株式の保有が限られているため、敵対的買収のリスクが低いこともメリットとして挙げられます。デメリットとしては、資金調達の選択肢が限られる点や、知名度が低いため、優秀な人材の確保が難しい場合がある点が挙げられます。

まとめ

「株式会社なのに株が買えない」状況は、主に非公開会社である場合や、上場準備期間中、あるいは上場廃止になった会社である場合に起こり得ます。株式会社だからといって、必ずしも誰でも自由に株式を購入できるわけではないことを理解しておくことが大切です。