海外株式譲渡所得税非居住者課税制度解説

海外株式投資と税金

近年、日本国内のみならず、海外への投資に関心を持つ方が増えています。特に、株式投資は比較的少額から始められることもあり、人気のある投資先となっています。しかし、海外株式への投資は、国内株式への投資とは異なり、税金面で注意すべき点がいくつかあります。今回は、海外株式投資における税金、特に海外株式所得税について詳しく解説していきます。

海外株式投資で課税される所得

海外株式投資では、主に以下の2つの所得に対して税金が課されます。

1. 配当所得

海外株式を保有することで得られる配当金は、日本国内では「配当所得」として課税対象となります。配当所得にかかる税率は、他の所得と合算して計算する総合課税となります。そのため、所得税率が高い方ほど、配当所得にかかる税金も高くなります。

2. 譲渡所得

海外株式を売却して利益が出た場合、その利益は「譲渡所得」として課税対象となります。譲渡所得にかかる税率は一律20.315%（所得税15.315%、住民税5%）です。ただし、年間の譲渡所得が20万円以下の場合は、確定申告が不要となります。

海外株式所得税の計算方法

海外株式所得税は、以下の計算式で算出されます。

海外株式所得税 =（配当所得 + 譲渡所得）× 税率

ただし、海外で既に税金が徴収されている場合は、二重課税を避けるために、外国税額控除が適用される場合があります。外国税額控除は、海外で納めた税金の一部を、日本の所得税から控除できる制度です。控除額は、海外で納めた税額と日本の所得税額のいずれか低い方が上限となります。

確定申告について

海外株式投資で得た所得は、原則として確定申告が必要となります。確定申告は、毎年2月16日から3月15日までの間に行う必要があります。ただし、給与所得者で、年間の配当所得が20万円以下、かつ、特定口座を利用している場合は、確定申告が不要となる場合があります。

海外株式投資における注意点

海外株式投資は、国内株式投資に比べて、為替変動リスクや情報収集の難しさなど、いくつかの注意点があります。投資を行う前に、リスクを十分に理解しておくことが大切です。また、海外株式投資は、税金面でも複雑な部分があります。専門家などに相談しながら、適切な投資を行うようにしましょう。

まとめ

今回は、海外株式投資における税金、特に海外株式所得税について解説しました。海外株式投資は、高いリターンを期待できる一方、税金面など注意すべき点も多々あります。投資を行う前に、事前にしっかりと情報収集を行い、リスクを理解した上で、計画的に投資を行うようにしましょう。