株式還付金と配当金とは

株式還付金とは

株式の価値が減少し、発行価格を下回った場合に、企業が株主に還付するお金のことです。投資家が株式を売却した場合に、その株式の取得価格と売却価格の差額が損失となり、その損失を補填するために株式還付金が支払われます。

株式還付金は、税法上は課税対象外所得となり、雑所得として申告する必要があります。また、株式還付金は利益ではないため、資本金には組み入れることができません。

株式還付金の計算方法

株式還付金の計算方法は、以下の通りです。

損失額 = 株式取得価格 - 株式売却価格

株式還付金 = 損失額 × 株式還付率

株式還付率は、企業によって定められています。一般的には、株式取得価格の50％～100％が株式還付率として設定されています。

配当金とは

上場企業が、利益の一部を株主に還元するお金のことです。配当金は、企業が株主に対して支払う対価であり、投資した資金に対するリターンとなります。

配当金は、企業の利益に応じて毎年決まります。利益が大きければ配当金も高くなり、利益が少なければ配当金も低くなります。また、企業によっては無配当とする場合もあります。

配当金の計算方法

配当金の計算方法は、以下の通りです。

配当金 ＝ 配当率 × 株式数

配当率は、企業によって定められています。一般的には、利益剰余金の10％～30％が配当率として設定されています。株式数は、配当金支払日時点の所有株数です。

株式還付金と配当金の比較

株式還付金と配当金は、どちらも株主に支払われるお金ですが、その性質は異なります。

株式還付金は、株式の価値が減少し損失が発生した場合に支払われるもので、損失を補填するためのものです。

配当金は、企業の利益の一部を株主に還元することであり、投資した資金に対するリターンです。

また、税法上での取り扱いも異なります。

株式還付金は課税対象外所得となり、雑所得として申告する必要があります。

配当金は所得税の対象となり、株式配当所得として申告する必要があります。

株式還付金と配当金の選択

株式還付金と配当金は、どちらを受け取るべきかは、個人の投資方針や状況によって異なります。

損失を補填したい場合は、株式還付金を受け取ることを検討します。

安定した収入を得たい場合は、配当金を受け取ることを検討します。

また、株式還付金は税法上課税対象外所得となるため、税金の観点からも考慮する必要があります。