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株式約定成立までのプロセスと重要ポイント解説

更新:2024-06-08 01:15:49読む:138

株式約款とは何か?

株式約款

株式約款とは、株式会社の組織、運営、株主の権利義務などに関する根本的なルールを定めたものです。いわば、会社の憲法ともいうべき重要な書類です。会社法上の定義では、「株式会社の組織、運営等に関する規程であって、定款の記載事項を補充するものをいう」とされています(会社法2条15号)。

株式約款の役割

株式約款とは、会社法で定められた定款の記載事項を補完し、会社の実情に合わせた柔軟なルールを定めることで、円滑な会社運営を実現することを目的としています。具体的には、以下のような役割を担っています。

1. 会社運営の柔軟性向上

会社法は、あらゆる株式会社に共通して適用される法律であるため、どうしても抽象的な規定が多くなります。そのため、会社法の規定だけでは、具体的な会社の運営にそぐわないケースも出てきます。そこで、株式約款とは、会社法の規定を補完し、会社の実情に合わせた具体的なルールを定めることで、より柔軟で円滑な会社運営を可能にする役割を担っています。

2. 株主間の紛争予防

会社は、株主の出資によって成り立っています。株主は、会社の所有者として、配当を受けたり、株主総会で議決権を行使したりすることができます。しかし、複数の株主が存在する場合、それぞれの株主の利害が対立することもあります。株式約款とは、株主間の権利義務関係を明確に定めることで、将来的な紛争を予防する役割も担っています。

3. 企業価値の向上

株式約款とは、会社の経営方針や事業戦略を明確化することで、投資家に対して、会社の透明性や信頼性をアピールする役割も担っています。透明性や信頼性の高い会社は、投資家から高い評価を受け、資金調達を円滑に行うことができます。その結果、企業価値の向上にもつながると考えられます。

株式約款の内容

株式約款とは、会社法で定められた定款の記載事項以外の事項について、自由に定めることができます。ただし、公序良俗に反する事項や会社法に違反する事項を定めることはできません。一般的には、以下のような事項が定められています。

株主総会の開催や議決権に関する事項

取締役会の構成や権限に関する事項

株式の譲渡制限に関する事項

事業承継に関する事項

競業避止義務に関する事項

秘密保持義務に関する事項

株式約款の作成・変更

株式約款とは、株主総会の特別決議によって作成・変更することができます。特別決議とは、株主総会において、出席した株主の議決権の3分の2以上の賛成を得て行う決議のことです。

株式約款と定款の違い

株式約款とは、定款と混同されがちですが、両者は明確に区別されます。定款は、会社法で作成が義務付けられており、会社の根本原則を定めるものです。一方、株式約款とは、定款の記載事項を補完し、会社の実情に合わせた柔軟なルールを定めるものです。

まとめ

株式約款とは、会社法で定められた定款の記載事項を補完し、会社の実情に合わせた柔軟なルールを定めることで、円滑な会社運営を実現することを目的としたものです。会社運営の柔軟性向上、株主間の紛争予防、企業価値の向上など、様々な役割を担っています。

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