発行会社手続により交付株式

法定単純承認株式とは

法定単純承認株式とは、株式会社において、株主が自己の株式について、その権利を行使するために会社に対する株主であることを証明する書面（株券）を必要とせず、単に株主名簿への記載によってその権利を行使できる株式のことを言います。

株式を発行する株式会社は、株主に株券を発行する義務を負っていますが、法定単純承認株式は株券が発行されないため、株券発行の事務コストや手間を削減することができます。また、株券が発行されないため、盗難や紛失によるリスクがなくなります。

法定単純承認株式の特徴

法定単純承認株式は、以下の特徴があります。

株主は株券を保有していなくても、株主名簿への記載によって株主としての権利を行使できる。

会社は株券を発行する義務を負わない。

株券発行にかかるコストや手間が不要である。

株券の盗難や紛失によるリスクがない。

法定単純承認株式のメリット

法定単純承認株式には、以下のメリットがあります。

株券発行にかかるコストや手間を削減できる。

株券の盗難や紛失によるリスクがなくなる。

株主名簿への記載によって株主としての権利を行使できるため、株主権の行使が容易である。

法定単純承認株式のデメリット

法定単純承認株式には、以下のデメリットがあります。

株券がないため、株主が自分の株式を証拠として提示することができない。

株券がないため、株主が自分の株式を譲渡することができない。

株主が会社に対して株式の発行を求めることができない。

法定単純承認株式の活用方法

法定単純承認株式は、以下の用途に活用できます。

株式の発行コストを削減したい企業

株券の盗難や紛失のリスクを回避したい企業

株主権の行使を容易にしたい企業

法定単純承認株式の要注意点

法定単純承認株式を発行する際には、以下の点に注意する必要があります。

株主名簿の管理を適切に行うこと。

株主名簿に記載された株主以外の者が株主としての権利を行使できないようにすること。

株主が自分の株式を譲渡したい場合は、会社に譲渡の旨を通知し、株主名簿の記載を変更してもらうこと。

法定単純承認株式の概要や活用方法について理解していただけたでしょうか？

法定単純承認株式は、株券発行にかかるコストや手間を削減できるうえ、株券の盗難や紛失のリスクもなくなるというメリットがあります。一方で、株券がないため譲渡できないなどのデメリットもあります。

法定単純承認株式を発行する際には、会社と株主の双方でメリットとデメリットを十分に検討することが大切です。