ニッケイ軽金属株式会社の経営戦略

日本軽金属株式会社：アルミニウムの可能性を追求するリーディングカンパニー

日本軽金属株式会社は、1939年の創業以来、一貫してアルミニウムの可能性を追求し、日本の産業発展に貢献してきたリーディングカンパニーです。アルミニウムは、軽くて強い、加工しやすい、腐食に強い、リサイクル性に優れているといった数々の特性を持つことから、自動車、航空機、建築、電子機器など、幅広い分野で使用されています。日本軽金属株式会社は、これらの特性を最大限に活かし、高品質なアルミニウム素材とその製品を提供することで、社会の発展に貢献しています。

1. 豊富な製品ラインナップ：素材から加工品まで

日本軽金属株式会社は、アルミニウムの製錬から加工、販売までを一貫して手掛けており、多様なニーズに対応できる豊富な製品ラインナップを誇ります。主な製品としては、板材、押出材、箔、粉末、鋳物などがあり、それぞれ自動車部品、航空機部品、建築材料、電子部品、食品包装材など、様々な用途に使用されています。特に、自動車向けでは、軽量化による燃費向上、環境負荷低減の観点からアルミニウムの需要が高まっており、日本軽金属株式会社は、高強度なアルミニウム合金の開発や、複雑な形状の部品加工技術の開発などに取り組んでいます。

1.1 自動車産業への貢献：軽量化と高強度化

自動車産業においては、燃費向上、CO2排出量削減のために、車両の軽量化が喫緊の課題となっています。アルミニウムは、鉄の約3分の1という軽さを持ちながら、高い強度を持つため、自動車のボディ、エンジン部品、ホイールなどへの採用が進んでいます。日本軽金属株式会社は、長年培ってきたアルミニウムの素材技術、加工技術を駆使し、自動車メーカーと共同で、軽量かつ高強度なアルミニウム部品の開発に取り組んでいます。例えば、世界トップレベルの強度を持つアルミニウム合金「A7000系」を開発し、自動車のボンネットやドアなどの構造部材への採用が進んでいます。また、ホットスタンプ材と呼ばれる、加熱処理によって強度を高めたアルミニウム材の開発にも力を入れており、衝突安全性の向上に貢献しています。

1.2 航空宇宙分野への貢献：軽量化と高信頼性

航空宇宙分野においても、軽量化は重要な課題です。航空機の機体重量を1kg減らすだけでも、年間数千リットルもの燃料を節約できるといわれています。日本軽金属株式会社は、航空機産業の黎明期から、航空機用アルミニウム材料の開発、供給を行ってきました。現在では、ボーイング787型機などの最新鋭機にも、日本軽金属株式会社のアルミニウム材料が使用されています。高い強度と信頼性が求められる航空機部品において、日本軽金属株式会社は、長年培ってきた品質管理技術、加工技術を駆使し、安全な空の旅を支えています。

2. 環境への取り組み：リサイクルと省エネルギー

アルミニウムは、リサイクル性に優れた材料です。アルミニウムをリサイクルする場合、ボーキサイトから新たにアルミニウムを製造する場合と比べて、必要なエネルギーはわずか3%で済みます。日本軽金属株式会社は、環境負荷低減のため、アルミニウムのリサイクルにも積極的に取り組んでいます。使用済み製品や製造工程で発生するスクラップを回収し、高品質な再生アルミニウムを製造、販売しています。また、アルミニウムの製造工程においても、省エネルギー、CO2排出量削減に向けた技術開発、設備投資を進めています。例えば、電力使用量の多い電解工程において、最新の省エネルギー技術を導入することで、CO2排出量の削減に成功しています。日本軽金属株式会社は、今後も、環境負荷の低減に積極的に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

3. 研究開発：未来を見据えた技術革新

日本軽金属株式会社は、創業以来、常に時代のニーズを捉え、新しい技術開発に挑戦し続けてきました。現在も、材料技術研究所を中心に、大学や他の企業とも連携し、アルミニウムの可能性をさらに広げる研究開発に取り組んでいます。具体的には、より軽量で高強度なアルミニウム合金の開発、耐熱性、耐食性に優れたアルミニウム材料の開発、新しい機能性を持つアルミニウム材料の開発などを行っています。これらの研究開発を通して、自動車、航空機、建築、エネルギー、エレクトロニクスなど、様々な分野の発展に貢献することを目指しています。

日本軽金属株式会社は、今後も、アルミニウムの可能性を追求し続け、社会の発展に貢献していきます。地球環境に配慮し、持続可能な社会の実現に向けて、常に挑戦を続け、世界の人々の生活を豊かにする企業でありたいと考えています。