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株式権利質預り

更新:2024-06-08 01:37:00読む:155

株式権利質とは

株式権利質とは、債務者が債権者に対して債務の担保として株式の権利を質権の設定によって提供する取引を指します。具体的には、債務者が保有する株式を債権者に質入れすることで、債務が返済されなかった場合に、債権者がその株式を処分して債権の回収を図ることができるようになります。

株式権利質の特徴

株式権利質には、以下のような特徴があります。

1. 流動性の高い担保

株式は、一般的に他の資産と比較して換金性が高いとされています。そのため、債権者にとっては、万が一債務が返済されなかった場合でも、比較的容易に債権を回収できるというメリットがあります。

2. 企業の資金調達手段

企業は、株式権利質を利用することで、銀行借入などの他の資金調達手段と比較して、比較的容易に資金を調達することができます。これは、株式を担保とすることで、債権者にとっての貸し倒れリスクが低減されるためです。

3. 議決権の扱い

株式権利質が設定された場合、原則として議決権は質権設定者(債務者)に留保されます。ただし、当事者間で別段の合意がなされた場合には、質権者(債権者)が議決権を行使することも可能です。

株式権利質の設定方法

株式権利質を設定するためには、以下の手続きが必要となります。

1. 質権設定契約の締結

債務者と債権者の間で、質権設定契約を締結する必要があります。この契約書には、質権の目的となる株式の種類、数、質権の存続期間、債務不履行時の取扱いなどが記載されます。

2. 株式の交付

質権設定者は、質権設定契約に基づき、質権者に株式を交付する必要があります。この交付は、実際には株式を債権者に引き渡す方法と、証券保管振替機構に口座を開設して振替の方法とがあります。

3. 対抗要件の具備

株式権利質を第三者に対抗するためには、対抗要件を具備する必要があります。対抗要件は、株式の種類によって異なり、記名株式の場合は、証券の裏面に質権設定の旨と質権者の氏名または名称を記載し、質権設定者が署名すること、無記名株式の場合は、証券を質権者に交付することが必要となります。

株式権利質の解除

株式権利質は、以下のいずれかの事由によって解除されます。

1. 債務の弁済

債務者が債務をすべて弁済した場合、株式権利質は解除されます。

2. 質権の消滅

株式権利質

質権の消滅事由としては、質権の目的物の滅失、質権の放棄、混同などが挙げられます。

3. 質物売却

株式権利質

債務者が債務を履行しない場合、質権者は、裁判所の許可を得て、質物である株式を売却し、その売却代金をもって債権の回収を図ることができます。

株式権利質に関する留意点

株式権利質を利用する際には、以下の点に留意する必要があります。

1. 専門家への相談

株式権利質は、法律や手続きが複雑なため、弁護士や税理士などの専門家に相談することをお勧めします。

2. 契約内容の確認

質権設定契約を締結する前に、契約内容を十分に確認し、不明な点があれば、専門家に確認する必要があります。

3. 株価変動リスク

株式は、その価格が変動するリスクがあります。そのため、債務者にとっては、債務不履行時に株式の価値が下落し、債務を全額弁済できないリスクがあります。一方、債権者にとっても、株式の価値が下落した場合、債権の回収が困難になるリスクがあります。

株式権利質は、企業にとって有用な資金調達手段の一つですが、その反面、リスクも伴います。そのため、利用する際には、事前に十分な検討と準備を行うことが重要です。

株式権利質

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