グローバルSDGs株式ファンド運用におけるESG評価指標活用戦略

グローバルな課題解決に貢献する投資：グローバルSDGs株式ファンドの可能性

近年、地球規模で深刻化する環境問題や社会問題への意識の高まりを受け、持続可能な社会の実現に向けた取り組み「SDGs（持続可能な開発目標）」に注目が集まっている。企業に対しても、従来の利益追求だけでなく、SDGs達成に貢献する責任ある経営が求められるようになり、投資の世界においても、経済的リターンと並行して、ESG（環境・社会・ガバナンス）への配慮やSDGsへの貢献度を重視する「サステナビリティ投資」が急速に拡大している。

「グローバルSDGs株式ファンド」：SDGs達成に貢献する企業に投資

数あるサステナビリティ投資の中でも、世界的にESG投資を牽引する欧州アセットマネジメント大手Amundiが設定・運用する「グローバルSDGs株式ファンド」は、SDGsの目標達成に貢献する企業の株式に投資することで、長期的な資本成長と社会課題の解決を同時に目指すアクティブ運用ファンドである。本ファンドは、SDGsの17の目標全てに関連する企業を投資対象とし、世界経済の持続的な成長に貢献しうる企業を厳選している。

「グローバルSDGs株式ファンド」の投資プロセスは、まずAmundi独自のESG分析に基づき、ESG評価の高い企業を選定することから始まる。次に、選定された企業の中から、SDGsの目標達成に大きく貢献すると考えられる企業を特定し、財務分析やバリューチェーン分析などの多角的な分析を行い、投資対象を絞り込む。最終的には、約70～100銘柄でポートフォリオを構築し、長期的な視点で投資を行うことで、企業の成長とSDGs達成への貢献を支援する。

投資テーマと具体的な投資事例：幅広い分野でSDGs達成に貢献

「グローバルSDGs株式ファンド」は、SDGsの目標達成に貢献しうる多様な投資テーマを設定している。例えば、「気候変動対策」をテーマに、再生可能エネルギーや省エネルギー技術に強みを持つ企業に投資したり、「健康と福祉」をテーマに、革新的な医薬品や医療機器を開発する企業に投資したりする。具体的な投資事例としては、風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギー事業をグローバルに展開する企業、がんや希少疾患に対する画期的な新薬を開発する製薬会社、途上国で安全な水を提供する水処理技術を持つ企業などが挙げられる。

投資によるSDGs達成への貢献：企業の行動変容を促し、持続可能な社会を実現

「グローバルSDGs株式ファンド」は、単に収益を追求するだけでなく、投資を通じて企業の行動変容を促し、SDGs達成に貢献することを目指している。具体的には、投資先企業とのエンゲージメント（対話）を通じて、環境問題や社会問題への取り組みを強化するように働きかけたり、企業のガバナンス改善を促したりすることで、企業の持続的な成長をサポートする。

投資家は、「グローバルSDGs株式ファンド」を通じて、世界の持続的な成長と社会課題の解決に貢献すると同時に、長期的な視点で安定した収益を得ることが期待できる。また、SDGs達成に貢献したいと考えているものの、具体的な投資先選定に悩む個人投資家にとっても、専門家の知見に基づいて厳選された企業に投資できる点は大きな魅力と言えるだろう。