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株式額面買取請求権行使による資本減少

更新:2024-06-15 04:26:58読む:130

株式額面買取制度の概要

株式額面買取制度とは、株式会社が、株主の保有する株式のうち、額面金額に相当する部分を買い取る制度です。この制度を利用することで、会社は資本金の額を変更することなく、自己株式の取得を行うことができます。

株式額面買取の目的

企業が株式額面買取を行う主な目的は、以下のとおりです。

1. 自己株式の取得による資本効率の向上

株式額面買取により自己株式を取得することで、発行済株式数が減少し、一株当たりの利益が増加します。

2. 株主還元の強化

株式額面買取は、配当とは異なる形で株主に対して還元を行う手段となります。

3. 企業価値の向上

自己株式を取得することで、市場に流通している株式数が減少し、需給関係が改善されることで、株価の上昇が期待できます。

株式額面買取の手続き

株式額面買取を行うためには、株主総会の特別決議による承認が必要です。また、会社法上、以下の要件を満たす必要があります。

買取価格が額面金額であること

買取後の資本金が、法定資本金を下回らないこと

取締役会設置会社の場合、取締役会の決議が必要となること

株式額面買取のメリット・デメリット

メリット

資本金は減少しないため、対外的な信用力を維持できる。

株主にとっては、株式を売却する機会が提供される。

デメリット

株主にとって、買取価格が額面金額に限定されるため、市場価格との差損が生じる可能性がある。

会社の資金繰りが悪化する可能性がある。

株式額面買取と株式消却の違い

株式額面買取と混同されがちな制度に、株式消却があります。株式消却とは、会社が自己株式を消滅させることで、発行済株式数を減少させる制度です。株式消却を行うためには、株主総会の特別決議による承認が必要です。

株式額面買取と株式消却の大きな違いは、資本金が減少するかどうかです。株式額面買取では資本金は減少しませんが、株式消却では資本金が減少します。

株式額面買取に関する留意点

株式額面買取

株式額面買取を行う際には、以下の点に留意する必要があります。

買取価格が適切であるか、慎重に検討する必要がある。

買取後の財務状況を考慮し、資金繰りが悪化しないよう注意する必要がある。

株主に対して、買取の目的や内容について十分な説明を行う必要がある。

まとめ

株式額面買取は、自己株式の取得を通じて資本効率の向上や株主還元の強化を図ることができる有効な手段です。ただし、買取価格や財務状況などに留意し、慎重に進める必要があります。

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