含み損株式繰り越し戦略年末見直し時期到来

含み損株式の繰越について

含み損株式とは

含み損株式とは、取得価額よりも時価が低い株式のことです。つまり、投資家が株式を購入した時点よりも、現在の株式の価値が下がっている状態です。

含み損株式の繰越

含み損株式を翌年度に繰り越すことを含み損株式繰り越しといいます。含み損株式繰り越しを行うことで、翌年度の確定申告時に損失を計上することができます。

含み損株式繰り越しの要件

含み損株式を繰り越すためには、以下の要件を満たす必要があります。

株式を1年以上保有していること

株式が上場株式であること

株式の取得価額が時価よりも高いこと

含み損株式繰り越しの方法

含み損株式を繰り越す方法は、以下の通りです。

1. 確定申告書に「株式等譲渡損失の繰越控除額」を記載する

2. 翌年度の確定申告書に「株式等譲渡損失の繰越控除額」を記載する

含み損株式繰り越しの注意点

含み損株式を繰り越す際には、以下の点に注意が必要です。

繰越できる損失は、1年間で300万円までです。

繰越した損失は、翌年度以降の株式譲渡益と相殺することができます。

繰越した損失が株式譲渡益と相殺できない場合は、雑損控除として申告することができます。

含み損株式繰り越しのメリット

含み損株式を繰り越すメリットは、以下の通りです。

翌年度の確定申告時に損失を計上できる

株式を売却せずに損失を確定できる

株式譲渡益と相殺することで、税負担を軽減できる

含み損株式繰り越しのデメリット

含み損株式を繰り越すデメリットは、以下の通りです。

繰越できる損失が限られている

繰越した損失が株式譲渡益と相殺できない場合がある

雑損控除として申告する場合、所得税の還付額が減る

含み損株式の繰越に関する事例

以下は、含み損株式の繰越に関する事例です。

Aさんは、2023年3月に100万円で株式を購入しました。

2024年3月時点での株式の時価は50万円です。

Aさんは、2024年の確定申告書に「株式等譲渡損失の繰越控除額」として50万円を記載しました。

2025年3月時点での株式の時価は70万円です。

Aさんは、2025年の確定申告書に「株式等譲渡損失の繰越控除額」として50万円を記載し、株式譲渡益と相殺しました。

まとめ

含み損株式の繰越は、株式投資を行う上で重要な制度です。含み損株式を繰り越すことで、翌年度の確定申告時に損失を計上したり、株式譲渡益と相殺したりすることができます。ただし、含み損株式の繰越には要件や注意点がありますので、正しく理解した上で利用することが大切です。