eMAXIS Slim 国内株式 TOPIX・日経平均インデックス

日本のインデックス投資：emaxisslim国内株式(TOPIX)とemaxisslim国内株式(日経平均)を比較

近年、投資初心者から経験者まで、幅広い層から注目を集めているのがインデックス投資です。特に、日本の株式市場を代表する指数であるTOPIXと日経平均に連動した投資信託は、その手軽さと長期的な資産形成への期待から人気を集めています。今回は、数ある投資信託の中でも、低コストで知られるeMAXIS Slimシリーズの「emaxisslim国内株式(TOPIX)」と「emaxisslim国内株式(日経平均)」を比較し、それぞれのメリット・デメリット、そしてどちらがより良い選択と言えるのかについて考察していきます。

TOPIXと日経平均：それぞれの指数の特徴

まず、それぞれの投資信託が連動する指数であるTOPIXと日経平均について、その特徴を簡単に確認しておきましょう。

TOPIX（東証株価指数）

TOPIXは、東京証券取引所第一部上場銘柄すべてを対象とした時価総額加重平均型の株価指数です。時価総額加重平均型とは、企業規模の大きい銘柄の影響を大きく受け、逆に規模の小さい銘柄の影響は小さくなるような計算方法です。日本の株式市場全体のパフォーマンスを把握するのに適しており、機関投資家などプロの投資家からも広く利用されています。

日経平均株価（日経225）

日経平均株価は、日本経済新聞社が選定した225銘柄を対象とした株価指数です。こちらは株価平均型と呼ばれる計算方法を採用しており、構成銘柄の株価を単純平均した値となります。そのため、株価の高い銘柄の影響を大きく受けやすいという特徴があります。知名度の高い大型株を中心に構成されているため、日本の代表的な株価指数として、個人投資家に広く認知されています。

「emaxisslim国内株式(TOPIX)」と「emaxisslim国内株式(日経平均)」を徹底比較

それでは、本題である「emaxisslim国内株式(TOPIX)」と「emaxisslim国内株式(日経平均)」の比較に入っていきましょう。どちらも信託報酬が低く抑えられており、長期投資に適しているという点では共通しています。しかし、連動する指数が異なるため、いくつかの点で違いが見られます。

1. 分散投資効果

「emaxisslim国内株式(TOPIX)」は、TOPIXに連動しているため、東京証券取引所第一部上場銘柄全てに投資していることになります。一方、「emaxisslim国内株式(日経平均)」は、日経平均株価の構成銘柄である225銘柄に投資することになります。そのため、分散投資効果という点では、より多くの銘柄に投資できる「emaxisslim国内株式(TOPIX)」の方が優れていると言えるでしょう。

2. 成長性

成長性という点では、どちらの指数にもそれぞれのメリットがあります。TOPIXは、時価総額加重平均型のため、成長企業が時価総額を増やすことで指数全体への影響力が大きくなります。一方、日経平均株価は、構成銘柄の見直しが行われるため、その時々の経済状況や市場トレンドを反映した銘柄に投資することができます。

3. コスト

「emaxisslim国内株式(TOPIX)」と「emaxisslim国内株式(日経平均)」は、どちらも信託報酬が非常に低く設定されています。具体的には、「emaxisslim国内株式(TOPIX)」は0.0968%以内、「emaxisslim国内株式(日経平均)」は0.154%以内となっています（2023年8月現在）。この差はわずかですが、長期投資においては大きな違いとなる可能性があります。

どちらを選ぶべきか？

それでは、結局どちらの投資信託を選ぶべきなのでしょうか？結論から言うと、これは投資家の投資スタイルや目標によって異なります。より多くの銘柄に分散投資したい、長期的な視点で日本の株式市場全体に投資したいと考える投資家には、「emaxisslim国内株式(TOPIX)」が適していると言えるでしょう。一方、日経平均株価という知名度の高い指数に投資したい、よりアクティブな運用を期待したいと考える投資家には、「emaxisslim国内株式(日経平均)」が選択肢となるでしょう。

いずれにせよ、投資は自己責任です。最終的な判断は、それぞれの投資信託の特性を理解した上で、ご自身の投資目標やリスク許容度などを考慮して行うようにしましょう。