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日韓関係における歴史認識問題と韓国株式徴用工訴訟

更新:2024-06-15 08:27:59読む:148

韓国株式徴用工問題とは

韓国株式徴用工問題は、戦時中の日本企業による朝鮮人労働者の徴用をめぐる、長年にわたる日韓間の歴史認識問題の一つである。1910年の韓国併合から1945年の敗戦まで、日本は朝鮮半島を植民地支配し、多くの朝鮮人が日本本土の炭鉱、工場、建設現場などに労働力として動員された。その中には、日本企業によって「募集」、「官斡旋」、「徴用」などの様々な形で動員された人々が含まれており、特に1944年以降は国家総動員法に基づく「徴用」が拡大した。

問題の背景

韓国株式徴用工

戦後、日本政府は1965年の日韓請求権協定によって、植民地支配に対する補償問題は「完全かつ最終的に解決済み」との立場を取ってきた。しかし、韓国側では、同協定は国家間の請求権を解決したものであり、韓国株式徴用工を含む個人の請求権までは消滅していないとの主張が根強く存在してきた。1990年代以降、韓国では民主化が進展し、元徴用工らによる日本企業に対する損害賠償請求訴訟が相次いで起こされるようになった。2018年、韓国大法院(最高裁)は、日本製鉄(旧新日鉄住金)に対し、元韓国株式徴用工への賠償を命じる判決を確定させた。この判決を皮切りに、三菱重工業など他の日本企業に対しても同様の賠償命令が下され、日韓関係は極めて厳しい状況に陥った。

韓国株式徴用工

日韓両政府の主張

日本政府は、一貫して1965年の日韓請求権協定によって、韓国株式徴用工を含む請求権問題は解決済みという立場を堅持している。また、韓国大法院の判決は国際法違反であり、受け入れられないと主張している。一方、韓国政府は、大法院の判決を尊重する立場から、日本企業に対して判決に従うよう求めてきた。しかし、文在寅政権(2017年~2022年)は、日本企業の資産を現金化する強制執行には慎重な姿勢を示し、事態の打開に向けた外交努力を継続する方針を示していた。

問題の現状と今後の展望

2022年3月、韓国政府は、元韓国株式徴用工への賠償を韓国の財団が肩代わりする解決案を発表した。この解決案は、韓国国内からも賛否両論が巻き起こるなど、依然として問題解決には至っていない。日本政府は、韓国側の解決案を「評価する」と表明し、日韓関係改善への期待を示しているものの、具体的な進展はまだ見られない。韓国株式徴用工問題は、日韓両国にとって、歴史認識、国際法、外交関係など、複雑な要素が絡み合った極めて困難な問題であり、その解決には、両国の政治指導者による粘り強い対話と、未来志向の協力関係の構築が不可欠であると言えるだろう。

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