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損失繰越株式の会計処理

更新:2024-06-08 04:46:45読む:142

損失繰越株式とは

損失繰越株式とは、会社の純資産がマイナス(赤字)になった場合に発行される株式のことです。赤字を補填するために発行され、株式の発行価額は赤字額と等しくなります。

損失繰越株式

損失繰越株式は、通常の株式とは異なる特徴があります。まず、配当金が支払われません。また、株式の売却益が出ても、赤字額を補填するまでは課税されません。さらに、損失繰越株式は、会社の純資産がプラス(黒字)になったときに消却されます。

損失繰越株式の発行条件

損失繰越株式を発行するには、以下の条件を満たす必要があります。

会社の純資産がマイナス(赤字)であること

株主総会で発行が承認されていること

発行価額が赤字額と等しいこと

損失繰越株式のメリット

損失繰越株式を発行するメリットは、以下の通りです。

赤字を補填できる

配当金の支払いが免除される

株式の売却益が課税されない(赤字額を補填するまでは)

損失繰越株式のデメリット

損失繰越株式を発行するデメリットは、以下の通りです。

株主の資産価値が低下する

会社の信用力が低下する

損失繰越株式が消却されるまで、配当金が支払われない

損失繰越株式の消却

損失繰越株式は、会社の純資産がプラス(黒字)になったときに消却されます。消却方法は、以下の通りです。

株式の買戻し

株式の無償交付

株式の減資

損失繰越株式の会計処理

損失繰越株式の会計処理は、以下の通りです。

発行時:資本金に計上

消却時:資本金から控除

損失繰越株式の税務処理

損失繰越株式の税務処理は、以下の通りです。

発行時:非課税

消却時:非課税

株式の売却益:赤字額を補填するまでは非課税

損失繰越株式の事例

損失繰越株式が発行された事例として、以下のようなものがあります。

2008年の金融危機時に、多くの企業が損失繰越株式を発行した

2011年の東日本大震災後に、被災企業が損失繰越株式を発行した

損失繰越株式の今後

損失繰越株式は、赤字企業の再建に有効な手段として今後も利用されることが予想されます。ただし、損失繰越株式の発行は、株主の資産価値を低下させるため、慎重に検討する必要があります。

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