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株式発行による資本調達と発行損益の会計処理

更新:2024-06-08 01:26:48読む:97

株式発行損益とは

株式発行損益

株式発行損益とは、企業が株式を発行する際に発生する、発行価額と額面金額との差額のことです。具体的には、株式の発行価額が額面金額を上回る場合に「株式発行プレミアム」、下回る場合に「株式発行差金」が発生します。発行価額と額面金額が一致する場合は、株式発行損益は発生しません。

株式発行プレミアムとは

株式発行プレミアムとは、企業が株式を額面金額よりも高い価格で発行した場合に発生する利益のことです。この利益は、企業の資本金としては計上されず、資本準備金として計上されます。資本準備金は、配当の原資や将来の株式消却などに活用することができます。

株式発行プレミアムが発生する理由

株式発行プレミアムが発生する主な理由としては、以下の点が挙げられます。

企業の業績が好調で、将来性が見込まれる場合

企業の知名度が高く、投資家からの需要が高い場合

市場の金利が低下し、株式投資の魅力が高まっている場合

株式発行差金とは

株式発行差金とは、企業が株式を額面金額よりも低い価格で発行した場合に発生する損失のことです。この損失は、企業の財産から控除され、純資産を減少させます。ただし、株式発行差金は、税務上は損金として認められません。

株式発行差金が発生する理由

株式発行差金が発生する主な理由としては、以下の点が挙げられます。

企業の業績が悪化し、資金調達が困難な場合

企業の知名度が低く、投資家からの需要が低い場合

株式発行損益

株式発行損益

市場の金利が上昇し、株式投資の魅力が低下している場合

株式発行損益の会計処理

株式発行損益の会計処理は、発生した損益の種類によって異なります。

株式発行プレミアムの会計処理

株式発行プレミアムは、資本準備金として計上されます。具体的には、以下の仕訳が行われます。

借方:現金預金(発行価額)

貸方:資本金(額面金額)

貸方:資本準備金(株式発行プレミアム)

株式発行差金の会計処理

株式発行差金は、その他の資本剰余金として計上されます。具体的には、以下の仕訳が行われます。

借方:現金預金(発行価額)

借方:その他資本剰余金(株式発行差金)

貸方:資本金(額面金額)

株式発行損益の開示

企業は、財務諸表において株式発行損益に関する情報を開示する必要があります。具体的には、貸借対照表の資本金等の部において、資本金、資本準備金、その他資本剰余金のそれぞれの金額を開示する必要があります。また、株主資本等変動計算書において、株式発行損益の発生状況を開示する必要があります。

株式発行損益の税務

株式発行プレミアムは、税務上は益金として認識されません。一方、株式発行差金は、税務上は損金として認められません。ただし、一定の要件を満たす場合には、株式発行差金を税務上の欠損金として処理できる場合があります。

まとめ

株式発行損益は、企業が株式を発行する際に発生する重要な会計上の概念です。企業は、株式発行損益の発生メカニズムや会計処理、税務上の取扱いについて十分に理解しておく必要があります。

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