株式買戻請求権行使

株式買戻請求とは

株式買戻請求とは、株主が会社に対して、自社の株式を買い戻すことを求める請求のことです。会社法第244条に規定されており、株主が一定の要件を満たす場合に、会社に対して株式買戻請求を行うことができます。

株式買戻請求の要件

株式買戻請求を行うためには、以下の要件を満たす必要があります。

株主が、総株主の100分の1以上の株式を保有していること

会社が、過去2年以上連続して配当を行っていないこと

会社が、過去2年以上連続して損失を計上していること

株式買戻請求の手続き

株式買戻請求を行うには、以下の手続きが必要です。

株主が、会社に対して株式買戻請求書を送付する

会社が、株式買戻請求を受理する

会社が、株主に対して株式買戻価格を通知する

株主が、株式買戻価格に同意する

会社が、株主から株式を買い戻す

株式買戻請求の効力

株式買戻請求が受理されると、会社は株主に対して株式買戻価格を支払う義務を負います。株主は、株式買戻価格に同意しない限り、株式を買い戻す必要はありません。

株式買戻請求のメリット

株式買戻請求を行うメリットとしては、以下のようなものがあります。

株主が、損失を被っている会社から投資資金を取り戻すことができる

会社が、経営を改善するために資金を確保できる

株主が、会社の経営に影響を与えることができる

株式買戻請求のデメリット

株式買戻請求を行うデメリットとしては、以下のようなものがあります。

会社が、株式買戻価格を支払う資金を確保できない場合がある

株式買戻請求が、会社の経営に混乱をもたらす場合がある

株主が、株式買戻価格に同意しない場合がある

株式買戻請求の事例

株式買戻請求の事例としては、以下のようなものがあります。

2009年、ライブドアホールディングスに対して、株主が株式買戻請求を行った

2012年、シャープに対して、株主が株式買戻請求を行った

2017年、東芝に対して、株主が株式買戻請求を行った

株式買戻請求に関する留意点

株式買戻請求を行う際には、以下の点に留意する必要があります。

株式買戻請求は、株主の権利であり、会社は拒否できません

株式買戻請求は、会社に損害を与える可能性があります

株式買戻請求は、株主の責任で行われます