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ルネサス半導体供給不足自動車業界影響懸念

更新:2024-06-30 11:06:41読む:89

ルネサス、車載半導体不足長期化の影響でルネサス株価下落

日本の大手半導体メーカーであるルネサスエレクトロニクス。特に車載半導体で世界トップクラスのシェアを誇る同社だが、2023年に入り、その株価は低迷している。その背景には、世界的な半導体不足の長期化、特に自動車業界への影響の深刻化が挙げられる。

世界的な半導体不足と自動車業界への影響

2020年頃から続く世界的な半導体不足は、当初、新型コロナウイルスのパンデミックによるサプライチェーンの混乱が原因とされていた。しかし、その後、世界的な需要の回復や、米中対立による経済安全保障の観点からも半導体の重要性が高まり、需給の逼迫は長期化している。特に、自動車業界は、近年、自動運転や電動化など、半導体の搭載量が増加傾向にあり、この影響を大きく受けている。新車の生産遅延や販売台数の減少が相次ぎ、自動車メーカーの業績にも深刻な影響が出始めている。

ルネサス株価下落の要因

ルネサスは、世界的な自動車メーカーを顧客に抱え、車載半導体で高いシェアを持つ。そのため、自動車業界への影響が深刻化する中、同社の業績への懸念からルネサス株価下落に繋がっていると考えられる。具体的には、以下の様な要因が挙げられる。

1. 自動車生産台数の減少

世界的な半導体不足の影響で、自動車メーカーの新車の生産台数は大幅に減少している。ルネサスは、自動車メーカーに車載半導体を供給しているため、生産台数の減少は、同社の業績にダイレクトに影響する。実際、ルネサスの2023年4-6月期決算は減収減益となり、通期の業績見通しも下方修正された。このことが嫌気され、ルネサス株価下落の一因となったとみられる。

2. 半導体価格の値上げ交渉の行方

ルネサスは、半導体不足の影響を受けているとはいえ、増産や新規工場の建設などの対応を進めている。しかし、原材料価格やエネルギー価格の高騰など、コスト増加の圧力も高まっており、半導体価格の値上げ交渉が難航しているとの報道もある。値上げ交渉が不調に終われば、ルネサスの収益を圧迫する可能性もあり、これもまた、ルネサス株価下落の要因の一つと考えられる。

今後の見通し

ルネサス株価下落

ルネサスの今後の見通しについては、世界的な半導体不足の収束時期が見通せないことから、不透明な状況が続くと予想される。ただし、長期的な視点では、自動車の電動化や自動運転化の進展に伴い、車載半導体の需要拡大が見込まれる。ルネサスは、この成長市場において、世界トップクラスのシェアを持つ強みを生かし、業績拡大を目指していくと考えられる。

ルネサス株価下落

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