所在不明株主株式売渡請求

所在不明株主株式売渡請求とは

所在不明株主株式売渡請求とは、株式会社において、株主の住所が不明となり、配当金や株主総会通知などの連絡ができない場合に、会社が株主の株式を売却してその代金を供託する手続きのことです。

所在不明株主株式売渡請求の要件

所在不明株主株式売渡請求を行うためには、以下の要件を満たす必要があります。

株主の住所が不明であること

配当金や株主総会通知などの連絡ができないこと

会社が株主に対して、住所確認の通知を行ったが、一定期間内に回答がないこと

所在不明株主株式売渡請求の手続き

所在不明株主株式売渡請求の手続きは、以下のとおりです。

会社が株主に対して、住所確認の通知を行う

一定期間内に回答がない場合、会社は所在不明株主株式売渡請求の申立てを行う

裁判所が売渡請求を認めた場合、会社は株式を売却し、その代金を供託する

所在不明株主株式売渡請求の効力

所在不明株主株式売渡請求が認められると、以下の効力が生じます。

株主の株式は売却され、その代金は供託される

株主は、株式の所有権を失う

会社は、株主に対して配当金や株主総会通知などの連絡を行う義務がなくなる

所在不明株主株式売渡請求の注意点

所在不明株主株式売渡請求を行う際には、以下の点に注意が必要です。

株主の住所が不明であることを確実に確認する

株主に対して、住所確認の通知を適切に行う

裁判所の許可を得てから株式を売却する

売却代金を確実に供託する

所在不明株主株式売渡請求の事例

所在不明株主株式売渡請求の事例としては、以下のようなものがあります。

株主が長期にわたって住所変更を届け出ず、会社が連絡を取れなくなった場合

株主が死亡し、相続人が不明となった場合

株主が海外に移住し、住所が不明となった場合

所在不明株主株式売渡請求の意義

所在不明株主株式売渡請求は、以下のような意義があります。

会社が所在不明株主との連絡を絶ち、業務を円滑に遂行できるようになる

所在不明株主の株式が市場で流通するようになり、株価の安定に寄与する

所在不明株主の権利が保護される