株式投資における損失計上と税務上の取扱い

株式損失した場合の税金

株式投資を行う際には、利益を得られるだけでなく、損失が発生する可能性もあります。株式損失が発生した場合、税金はどうなるのでしょうか。

株式損失の税務上の取扱い

株式損失は、確定申告時に損失として申告することができます。損失の金額は、株式の取得価額から売却価額を差し引いた金額となります。

損失が確定すると、他の所得（給与所得や事業所得など）と損益通算することができます。損益通算とは、利益と損失を相殺して課税所得を減らすことです。

損益通算の対象となる損失

損益通算の対象となる株式損失は、以下の要件を満たす必要があります。

上場株式または店頭株式の損失であること

個人で保有している株式であること

短期譲渡所得（取得から1年以内に売却した場合）または長期譲渡所得（取得から1年以上経過してから売却した場合）であること

損益通算の限度額

損益通算できる株式損失の限度額は、年間300万円です。300万円を超える損失が発生した場合は、翌年以降に繰り越して損益通算することができます。

株式損失の申告方法

株式損失を申告するには、確定申告書に「株式等譲渡損失の金額」を記載します。株式等譲渡損失の金額は、以下の計算式で求めます。

株式等譲渡損失の金額 = 株式の取得価額 - 株式の売却価額

株式の取得価額は、購入時の価格に加えて、購入手数料や譲渡手数料などの付帯費用を含みます。株式の売却価額は、売却時の価格から、売却手数料や譲渡税などの付帯費用を差し引いた金額となります。

税金の還付

株式損失が確定し、損益通算によって課税所得が減額された場合、税金の還付を受けることができます。還付を受けるには、確定申告書に「還付金受取口座」を記載する必要があります。

株式損失の税金対策

株式損失が発生した場合の税金対策としては、以下の方法があります。

損益通算を利用する

損失を翌年以降に繰り越す

株式を長期保有する（長期譲渡所得は税率が低い）

株式投資信託を利用する（損失が分散される）

まとめ

株式損失が発生した場合、損益通算によって税金を軽減することができます。損失を確定申告で正しく申告し、税金の還付を受けるようにしましょう。また、株式投資を行う際には、損失が発生する可能性も考慮し、適切な税金対策を講じることが重要です。