ホームページ > 投資戦略

グローバル経済における株価変動要因分析:日経平均株価の動向を中心に

更新:2024-06-25 01:42:30読む:77

DI値とは?

DI値とは、Directional Indicator(方向性指標)の略称で、騰落レシオと組み合わせて使われるテクニカル指標の一つです。市場参加者の強気・弱気の度合いを測ることで、相場のトレンド転換点を捉えることを目的としています。DI値には、プラス方向の動きを示す「+DI」と、マイナス方向の動きを示す「-DI」の2つの指標があります。

DI値の算出方法

DI値は、以下の手順で計算されます。

当日の高値と安値の差(TR:True Range)を算出します。

今日の高値が昨日の高値より高く、今日の安値が昨日の安値より低い場合は、DM+(Directional Movement Plus)を、今日の高値と昨日の高値の差として計算します。それ以外の場合は、DM+は0となります。

今日の安値が昨日の安値より低く、今日の高値が昨日の高値より高い場合は、DM-(Directional Movement Minus)を、昨日の安値と今日の安値の差として計算します。それ以外の場合は、DM-は0となります。

一定期間(一般的には14日)のTR、DM+、DM-をそれぞれ指数平滑移動平均(EMA)で平滑化します。

+DI = (DM+のEMA / TRのEMA)× 100

-DI = (DM-のEMA / TRのEMA)× 100

DI値の見方

DI値は、+DIと-DIの2本の線がクロスするポイントに注目してトレンド転換を判断します。

DI値

+DIが-DIを下から上に突き抜けた場合(ゴールデンクロス):上昇トレンドへの転換を示唆し、買いシグナルと判断されます。

+DIが-DIを上から下に突き抜けた場合(デッドクロス):下降トレンドへの転換を示唆し、売りシグナルと判断されます。

また、DI値の動き自体からも、相場の強弱を判断することができます。

+DIと-DIの両方が高い値で推移している場合:相場参加者の間で売買が拮抗しており、トレンドが変化しやすい状態であることを示唆しています。

+DIと-DIの両方が低い値で推移している場合:相場参加者の間で方向感が定まっておらず、膠着状態にあることを示唆しています。

DI株価分析における注意点

DI株価分析は、あくまでも過去の値動きに基づいて将来の価格変動を予測するものであり、100%の精度で的中するわけではありません。また、DI値はダマシの動きを示すことも多いため、他のテクニカル指標と組み合わせて使用することで、より精度の高い分析を行うことが重要です。

DI値と組み合わせる指標

DI値は、ADX(Average Directional Index)やRSI(Relative Strength Index)、MACD(Moving Average Convergence Divergence)などのオシレーター系指標と組み合わせて使用されることがあります。

ADX:トレンドの強さを測る指標であり、DI値と組み合わせることで、トレンドの方向性とその強さを同時に判断することができます。ADXが上昇している時はトレンドが強いと判断され、ADXが下降している時はトレンドが弱いと判断されます。

RSI:買われすぎ・売られすぎを判断する指標であり、DI値と組み合わせることで、トレンド転換のタイミングをより正確に予測することができます。RSIが70%を超えると買われすぎ、30%を下回ると売られすぎと判断されます。

MACD:移動平均線の収束と発散を見る指標であり、DI値と組み合わせることで、トレンドの転換点とモメンタムの変化を捉えることができます。MACDがシグナル線を上抜ければ買いシグナル、下抜ければ売りシグナルと判断されます。

DI値を用いた取引戦略

DI値を用いた具体的な取引戦略としては、以下のようなものが考えられます。

トレンドフォロー戦略:+DIが-DIを上抜けた時点で買い、+DIが-DIを下抜けた時点で売るというように、トレンドの方向性に従って売買を行う戦略です。ADXと組み合わせて、トレンドの強い相場で有効な戦略です。

逆張り戦略:RSIなどで売られすぎと判断された後に、+DIが-DIを上抜けた時点で買い、買われすぎと判断された後に、+DIが-DIを下抜けた時点で売るというように、トレンドの反転を狙って売買を行う戦略です。レンジ相場で有効な戦略です。

まとめ

DI値は、トレンドの方向性と強弱を判断するために有効なテクニカル指標の一つです。ただし、DI値のみで投資判断を行うことは危険であり、他のテクニカル指標やファンダメンタルズ分析と組み合わせて、総合的に判断する必要があります。また、DI株価分析は、あくまでも過去の値動きに基づいて将来の価格変動を予測するものであり、100%の精度で的中するわけではありません。投資は自己責任で行いましょう。

Tagsカテゴリ