所得制限株式

所得制限株式とは

所得制限株式とは、一定の所得要件を満たす個人にのみ発行される株式のことです。所得要件は、発行会社が定款で定めます。所得要件を満たさない個人は、所得制限株式を購入することはできません。

所得制限株式のメリット

所得制限株式には、以下のようなメリットがあります。

税制上の優遇措置が受けられる

株式の譲渡益が非課税となる

株式の配当金が非課税となる

所得制限株式のデメリット

所得制限株式には、以下のようなデメリットもあります。

所得要件を満たさなくなると、株式を売却しなければならない

株式の譲渡益が非課税となるが、譲渡損失は損益通算できない

株式の配当金が非課税となるが、配当金税額控除が受けられない

所得制限株式の発行目的

所得制限株式は、以下のような目的で発行されます。

従業員のストックオプション制度の対象とする

株主の安定化を図る

経営者の退職金対策とする

所得制限株式の発行要件

所得制限株式を発行するには、以下のような要件を満たす必要があります。

発行会社が定款で所得要件を定める

所得要件を満たす個人にのみ発行する

所得要件を満たさなくなった個人には、株式を売却させる

所得制限株式の税制上の優遇措置

所得制限株式には、以下のような税制上の優遇措置があります。

株式の譲渡益が非課税となる

株式の配当金が非課税となる

株式の取得価額が、譲渡価額とみなされる

所得制限株式の譲渡

所得制限株式を譲渡する場合、以下のようなことに注意する必要があります。

所得要件を満たす個人にのみ譲渡できる

譲渡益は非課税となるが、譲渡損失は損益通算できない

所得制限株式の配当金

所得制限株式の配当金は、以下のような特徴があります。

非課税となる

配当金税額控除が受けられない

所得制限株式の退職金対策

所得制限株式は、経営者の退職金対策として利用できます。経営者が所得制限株式を保有していると、退職時に株式を売却して退職金を得ることができます。この場合、株式の譲渡益は非課税となります。

所得制限株式の注意点

所得制限株式を利用する際には、以下のようなことに注意する必要があります。

所得要件を満たさなくなると、株式を売却しなければならない

株式の譲渡益が非課税となるが、譲渡損失は損益通算できない

株式の配当金が非課税となるが、配当金税額控除が受けられない

所得制限株式の活用

所得制限株式は、従業員のストックオプション制度の対象としたり、株主の安定化を図ったり、経営者の退職金対策として利用できます。ただし、所得要件を満たさなくなると株式を売却しなければならないことや、株式の譲渡益が非課税となるが譲渡損失は損益通算できないことなど、注意すべき点もあります。